情報発信
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こんにちは、ヒューマンセントリックデザインセンター(HCD)の方です。今回の記事はデザイン思考(デザインシンキング)の基礎について、説明させて頂きます。
テクノロジーの進化、社会やビジネスの複雑性など、これから先、ますます不透明かつ不確実性な時代が来るといわれています。日本はまさにこの時代を生き抜いていく必要があります。当然、直面する課題も様々なものになります。
予測不可能な時代を生き抜くには、創造力、意思決定スピード、柔軟性、今までと異なる視野などが必要になります。
デザイン思考は、様々な課題の解決手法であり、画期的なアイデア、イノベーティブな発想、クリエイティブな思考を創出する手法として今注目されています。
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デザイン思考はほかの問題解決手法・方法論と比べて、二つの特徴があります。
一つはユーザを中心にすることです。問題があった時に、解決側はどのようにしたいかではなく、問題に直面しているユーザの視点と立場で問題を考えることです。面白いのは、デザイン思考の定義は様々ですが、共通している部分があります。それは、ユーザ或いはユーザニーズを特定することがデザイン思考プロセスの中で一番重要です。
もう一つの特徴は、問題を解決する際に、自身のクリエイティブな発想と能力を引き出すことです。従来の考え方、やり方で問題を解決していくことではなく、今まで気付かなかった、考えられなかった、知らなかった視点と手法で問題に取り組み、ソリューションを提供することです。
この二つの特徴はデザイン思考ワークショップに参加する際に、一番意識しなければならないことです。
簡単にデザイン思考の特徴を紹介しましたが、それでは、デザイン思考を実行するプロセスは何でしょうか。5つのフェーズです(スタンフォード大学d.schoolやIDEOのプロセス)。それは「共感」「問題定義」「発想」「プロトタイプ」「テスト」です。
各フェーズで何をするか、何が重要になるかは以下になります。
ユーザの目線で物事を感じることです。その背景にあるユーザの気持ちや価値観に近づくのが重要です。
「解決すべき問題・課題は何か」を特定し、明確に定義することです。共感フェーズで得た観察内容と問題定義を繰り返しながら、コアとなる問題を見つけ出します。
できるだけ多くのアイデアを創出し、質よりも量を重視します。
アイデアを実際に感じるステップです。プロトタイプはアイデアがどのようなもので、どのような形になり、どのように機能するのかというユーザエクスペリエンスを作り上げます。
プロトタイプフェーズで作ったプロトタイプを検証します。アイデア、形、機能の評価をし、評価のフィードバックをプロトタイプに行います。状況により、最初の共感フェーズからやり直すこともあります。
デザイン思考の原則は「Fail early, fail often」、訳すと「早く失敗する、たくさん失敗する」というマインドセットです。ローコストで早く失敗することで、ハイコストの生産失敗を回避できるという考えです。
如何でしょうか。デザイン思考の共通部分、5つのフェーズなどの基礎にについて、何となく理解できましたか。各フェーズには、様々なツールがあります。次回以降の記事で、デザインシンキンのツールや、面白そうなデザイン思考の応用例などについて話をさせて頂きます。
See you next time!