情報発信
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皆さん、こんにちは!クレスコ・イー・ソリューション Human Centric Design Center(HCD)の方です。
デザイン思考(デザインシンキング)は0から1へのイノベーションを起こすにも、新しい企業文化・マインドセットを作るにも、有効な手段として、特に最近幅広く皆さんに知られていると思います。
例えば、Airbnb、GE Healthcare、Pepsi、 Nike、Google、SAPのような有名企業の事例をよく耳にするかもしれません。
一方で、「そのような有名企業の規模と次元が違うのに、デザイン思考を知っていても、どのような課題に活用できるの?」との質問をよくお客さまに聞かれます。
実は、デザイン思考は身近なビジネス・社内課題にも非常に有効な手段です。
今月のスペシャルコンテンツで、いま弊社の中で進行しているデザイン思考の応用例をご紹介したいと思います。
今年の新型コロナウイルス(COVID-19)の蔓延という緊急事態下において、SAPジャパン社から頂いた無料版Qualtrics(サーベイプラットフォーム)を活用し、全社員とビジネスパートナーに向けてサーベイを行うと、弊社人事部から起案がありました。
目的は、コミュニケーション上のストレスや勤務環境など、物心両面、特に心理的な安全性を把握し、会社から社員とビジネスパートナーが健康で安心して過ごせ、生産性の向上に寄与するサポートを行いたいことです。
私が所属しているデザイン思考を中心に色々チャレンジしているHCDチームは、弊社人事部の課題をサポートするために、デザイン思考の流れを踏まえて、具体的に下記のフェーズを設定しました。
「①事前準備」フェーズで、弊社人事部長に自由回答式インタビューを実施しました。
人事部長から得たキーワードをサーベイ調査の方向性として、既存のQualtricsテンプレート内容を整理、再カテゴリ化し、カスタマイズ版のサーベイを作りました。
ある程度の曖昧さを保つのは最初のフェーズで重要なことなので、自由回答式インタビューを行うことによって、ポテンシャル課題を見出す可能性を増やしました。
そして、「②サーベイ実施」が終わった後に、「③結果集計・分析」と「④課題洗い出し」フェーズで、弊社人事部とHCDチームが、人事の専門性とテクニカル分析二つの軸から、並行で結果分析と課題抽出を行いました。
HCDチームがテクニカル分析にフォーカスし、特に「感情」に関わる言葉、頻度、その言葉が表した感情傾向性や可能性の理由など課題を洗い出しました。
同時に、人事部は、人事の観点から、改めてこのフェーズで得た結果と最初に想定したポテンシャル課題を対照し、課題を洗い出しました。
洗い出した課題を一回合意した上で、優先度をつけて、次のフェーズ「⑤ワークショップ実施」で、テーマとしてワークショップを行う予定です。
このように一回課題幅を発散してから収束する理由は、新しい気づきを見つけながら、大きな方向性を間違えないように、フォーカス点を認識し合わせるためです。
「⑤ワークショップ実施」について、これから進めていきますが、懸念点は、今回匿名制でサーベイを実施しましたので、回答者を特定できない状態で、どのように一般性と特徴性を両立し、参加者社員のピックアップをするかということです。
そして、ワークショップで出るアイデアをプロトタイプとして「⑥プロトタイプとテスト」フェーズで検証し、最後に、弊社の経営層と人事部から社員・ビジネスパートナー満足度向上ソリューションの優先度を決めて、幾つか段階に分けて導入する予定です。
プロジェクトはまだ終わっていませんが、現在の効果として、まず、もともと気づかなかった社員とビジネスパートナーが持っている課題を多く発見しました。
これら「本当の課題」に対して、弊社人事部長が言ったように皆さんを一緒に巻き込んで、社員とビジネスパートナーの皆さんを満足させるクリエイティブ的な解決案を見つけたら、実現できたら良いなと思います。
また別の機会で、これから実施していくフェーズの結果を皆さんに共有したいと思います。
デザイン思考サービスと毎月のスペシャルコンテンツについて、フィードバック、感想、もっと知りたいトピックなどございましたら、ぜひお気軽に弊社HCD宛て「hcd@cresco-es.co.jp」にご連絡をお願いいたします。