情報発信
情報発信
皆さん、こんにちは、シリコンバレーのITやデザイン思考(デザインシンキング)について情報発信をしている、ヒューマンセントリックデザインセンター(HCD)の方です。
5月7日から9日にアメリカフロリダ州オーランドで開催された「SAPPHIRE NOW 2019」に参加しました。
今回のスペシャルコンテンツでSAPPHIRE NOW 2019イベント参加の感想をテーマとして、ご報告させて頂きます。
(メインストリートの朝8時の風景)
私はSAPPHIRE NOW 2018にも参加しました。
去年のキーワードは「SAP C/4HANA」と「SAP Leonardoを基盤として実現するIntelligent Enterprise」でした。
今回のSAPPHIRE NOW 2019に来る前に、今年のキーワードは何だろうと、とても楽しみにしていました。
そして、3日間の午前基調講演※を聞いて、今年のキーワードは「Experience Economyの中のCustomer Experience向上」と「Qualtrics」ではないかと思いました。
それでは、この3つのキーワード(Experience Economy、Customer Experience、Qualtrics)に対しての理解を含めて、去年のキーワードとの繋がり、そして、SAP社からのトレンディ発信の方向性から、これからどのような行動を取ればよいか、自分の考えを共有したいと思います。
Day 1の基調講演で、SAP CEO McDermottは、
「Experienceは今の世界経済の組織の原則となっています。私が会っているすべてのCEOはExperienceのギャップを解決しようとしています。」と言い、また、「現状は、Experienceがとても重要である一方、80%のCEOが素晴らしいCustomer Experienceを提供していると言うが、素晴らしいCustomer Experienceを受けていると答える顧客は8%しかいません。顧客の期待と現実は、約10倍、1.6兆ドルほどのビジネスギャップがあります。」とも言っています。
SAP社がこのギャップのビッグビジネスチャンスに気づき、「Experienceギャップ」を埋めるために、2018年11月に、Qualtricsを80億ドルで買収することを発表しました。
最大規模のSaaS企業買収として、当時大きな話題となりました。
Experience Management(XM)ソフトウェアの先駆者Qualtricsは、顧客(「CustomerXM」)、製品(「ProductXM」)、従業員(「EmployeeXM」)、ブランド(「BrandXM」)の4分野のExperience Data(X-Data)を管理することができます。
X-Dataに対して、SAP ERPをはじめとした既存製品が収集したデータはOperational Data(O-Data)と呼びます。
O-Dataは「What」にフォーカスし、X-Dataは「Why」にフォーカスします。
SAP社はX-DataとO-Dataを結び付けることによって、ビジネスを変革し、顧客や従業員とのやり取りを改善するための新たな機会を明らかにし、Intelligent Enterpriseへの新しい道を作りだしていきます。
(今年はCustomer Experience Liveが登場)
(イベントの中心はX-Data, O-Data)
QualtricsのCo-Founder Smithは、
「Experienceがビジネスの成長エンジンとなっています。Experience Managementは、企業がExperience Economyにおいてどのように競争し、勝つかということです。」と言っています。
Qualtricsブースとテーブルディスカッションの中では、2019年の終わりまでに、QualtricsをSAP C/4HANAへ多くを統合する予定と聞きました。
統合後のFront To Backendのシームレス化、新しいSAP C/4HANA Suiteは楽しみですね!
デザイン思考を活用している私達ヒューマンセントリックデザインセンター(HCD)では、デザイン思考とQualtrics、SAP C/4HANAの組み合わせ、親和性には大きく注目しています。
この点についても、機会を見て共有しますので、期待していてください!