導入事例
導入事例
オンプレのSAP ECC6.0 EhP0を使用するA社は、サーバーとSAP ECC6.0(FI、CO、MM)の保守期限切れのため、Microsoft Azureへのクラウド移行とSAP S/4HANA2020への移行を2021年の年末から2022年の年始に切り替える必要がありました。
また、A社の関連会社B社も同様の移行が必要でした。
そこで、現行のECC6.0を現行踏襲することを目的に、移行方法はコンバージョンを選択の上で、先ず、プロジェクト実施のために、変更要素を網羅的かつ高精度に分析し、概算見積(費用・スケジュール)を明確に把握するためのアセスメントを実施。
さらに、プロジェクトにてPanayaの自動コード修正機能の活用と、A社プロジェクトの知見をB社プロジェクトに活用するプロジェクト実施方式により、費用削減を図るとするクレスコ・イー・ソリューションのSAP S/4HANA移行サービス「MOA」を採用頂きました。
プロジェクトでは、さらなる工数削減のためにPanayaの自動コード修正機能を活用しました。修正済コードが自動提案されるので、特に、比較的に軽微だが修正箇所の多いアドオンプログラム等に有効で、開発や単体テストの工数を4割程削減することができました。
なお、追加開発や要件変更に対応しやすい準委任契約のプロジェクトのため、工数削減はお客様にも大きなメリットがありました。
A社のプロジェクトは2021年2月のキックオフ後、2021年の年末から2022年の年始に本番移行の必要があり、スケジュールに余裕はありませんでした。そこで、期日のために、B社のプロジェクトを同時並行で進めるのではなく、A社の実現化フェーズ終了後にB社のプロジェクトをスライドして開始するようプロジェクトを実施。
これにより、短納期でプロジェクトを完遂した他、A社プロジェクトの知見をもつコンサルタントと開発者がB社プロジェクトに対応したことで、効率化による工数削減と高品質の付加価値が生まれました。
結果、A社とB社の2システムのクラウド移行とEhP0からのSAP S/4HANA移行は16カ月で実施することができました。
A社のデータ量は1.5 TB程と多く、同様のモジュールや期間でSAP ERPを運用する他社と比較して2倍程もありました。
本番切替え時のダウンタイムは、当初は9日 の見積で、A社の希望に合わないため、ベーシス・インフラ・アプリケーションの担当者が一体となり切替え手順の最適化を検討。結果、77時間のダウンタイムで本番移行し、事前のリハーサルよりも早く完了することができました。
最適化後の切替え手順は以下の通り。
♯1では現行本番機からデータを転送し、クラウド基盤上に中間-DB機を構築するためMicrosoft Azureのレプリケーション機能を活用。また、♯3のEhP8適用と、♯5のSAP S/4HANAコンバージョンの2か所の中間機におけるSUM実行の処理時間を短くすると、全体のダウンタイムを短くできるので、一時的にCPUとメモリを増強することが効果的でした。
1998年設立のクレスコ・イー・ソリューションには、SAPソリューション専業ベンダーとしてSAP ERP導入から、バージョンアップ、EhP適用、S/4HANA再構築や新規導入、S/4HANA移行など数多くの実績と知見がある他、業務アプリケーション部分だけの対応ではなく、密接な連携が必要なベーシス部分も併せた一気通貫のプロジェクト体制があります。「MOA」はこれらの集大成として、SAP S/4HANA移行における様々なお客様の課題を解決して移行を完遂しました。
移行後も、運用保守やSAP S/4HANAバージョンアップを継続的にご支援します。
▶プロジェクトにおける工数を削減したPanaya活用
▶ 効率的かつ高品質のSAP S/4HANA移行を実現したプロジェクト実施方式
▶ 本番切替え時のダウンタイムを9日→77時間に最適化した確立された切替え手順
▶ お客様の課題を解決するために必要な実績や知見と一気通貫のプロジェクト体制
SAP ERP6.0ユーザの選択肢と実行プラン・各アセスメント・各プロジェクト実施方式
などを記載した詳細資料や事例資料をダウンロードして頂けます。