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デザインシンキングDX基盤としてのSAP S/4HANAを全社一致で導入するグランドデザイン

何のためにSAP S/4HANAを導入するのか?導入に対して社内の共感を得られているか?
“導入自体”をゴールとしない、”攻めのDX”のための基幹システム導入のグランドデザインと導入アプローチを事例とともにご紹介します。

(1)DX(デジタルトランスフォーメーション)と基幹システム(ERP)導入

DXとはデジタルを活用した企業そのものの変革であり、企業のビジョン・事業目的から、デジタルビジネスの戦略・ロードマップを描くことが肝要です。
経済産業省から発行されたDXレポートから企業は、
1.業務の効率化(今あるものをより良くする・効率向上により新価値創造に取り組む機会産出)
2.新価値創造(これまでにない新たな価値を創造・新たな領域へのチャレンジ)
3.変化に強い体制づくり(時代の変化に適応できる組織・企業文化の醸成)
に取り組み、DX(デジタル技術を活用し企業そのものが変革(トランスフォーメーション)すること)の推進が求められています。
これらの取り組みには先ず企業自体のビジョンが必須です。ビジョンに基づく戦略と戦略に基づくIT施策を検討し、IT施策実現のために様々な要素を多面的に加味したロードマップを作成する必要があります。

さて、DXの推進戦略には「組織戦略」、「事業戦略」、「推進戦略」の3種類があるといわれていますが、これらの戦略が基幹システムの導入にどのようにかかわってくるかご紹介します。

経営層・IT部門・ビジネス部門で戦略に対して共通認識がとれているかを問われる「組織戦略」
基幹システムは業務効率向上や企業全体のガバナンスを効かせるといったこれまでの役割にとどまりません。変化の激しいデジタルビジネスに対応するために、企業のコアとなるデータを必要なタイミングでスムーズに取り出せるようにクリーンに保つ必要があります。
基幹システムはデジタルビジネスの「基盤」としての役割を担うため、経営層・IT部門・ビジネス部門が、どのようなビジネスを実行したいのか共通の認識を持ち、基幹システムをどのように活用するのか・基幹システムを活用してどのようなビジネスを実行するのかなど基幹システムの導入戦略を三位一体で考える必要があります。

生産性向上の先に新規事業/IT投資が計画されているかを問われる「事業戦略」
新規ビジネスの要員確保や新システムの投資など企業として成し遂げたいビジョン、その戦略や計画に基づいたコスト削減を検討します。
長年運用を続けてきた既存システムは、技術的負債を抱え運用費や保守費が高騰しているケースが多くあります。また、技術的負債は顕在化していない場合が多く、システム導入で安易に現行踏襲を選択してしまうとその負債も合わせて踏襲することになりかねません。基幹システムの導入自体を目的にすることなく、ビジネス戦略の中で基幹システムをどのように活用するのか、また、ビジネス価値に対してコスト高と判明したシステムや機能を廃棄することも重要です。

時代に適応した推進プロセスが存在するかを問われる「推進戦略」
基幹システムはデジタルビジネスの基盤としてクリーンな状態を保つため、あれこれ機能を追加するのではなく、あくまでSoR(System of Record)として変更少なく堅牢性が求められる機能に集中させることがポイントです。
一方、DXの推進においては単に事実を確実に記録するだけではなく、社内外と結びつきを作り、気づきや発見を提供するシステム、いわゆるSoE(System of Engagement)やSoI(System of Inovation)と呼ばれるシステムの割合が増えてきており、クラウドプラットフォームなどを活用して時代の変化に合わせた機能を構築していくことがポイントです。
さらに、これまで明確な依頼を元にシステム構築を遂行してきたITベンダーに対して、求める要件、活用方法や関係性を変える必要があります。変化の激しく決まった正解が存在しない状況下、ITベンダーをパートナーと捉え戦略の検討から支援可能なITベンダーを戦略の検討から活用することを推奨します。

(2)SAP S/4HANA導入プロジェクト開始前にやっておくべきこと

RFP発行やベンダー選定といった企画や計画より以前の、プロジェクトの方針、目的を設定するグランドデザイン(構想策定)フェーズにて、弊社が推奨する方法論をご紹介します。

1.経営方針や中期経営計画に基づいたビッグピクチャー(ありたい未来)の構築
システム課題の解決だけを考えるのではなく、経営方針や中期経営計画といった事業戦略を踏まえ、S/4HANA導入後に得たい価値や業務メリットを部門横断で検討します。特にビジネス部門からすると、S/4HANA導入プロジェクト中は稼働直後の負担に目が行きがちですが、その先にある自分達の業務、働き方や顧客に提供する新しいビジネスを思い描くことによって、S/4HANA導入の意義に対する共感を得ます。
セッションのテーマや回数は必要に応じて可変となりますが、一例としては、全3回で、1回目にメンバーに対する経営ビジョンの落とし込み、2回目に課題感の抽出、3回目に5~10年後の業務イメージ構築という内容を実施します。
ここでのアウトプットはビッグピクチャーとなりますが、その内容はプロジェクト方針や業務構想・システム構想といったものになります。

2.ビッグピクチャーから逆算したロードマップの作成
描いたビッグピクチャーと現在のシステム環境を隔てるギャップを確認し、ギャップを埋めるために解決すべき課題と解決方針を特定し対応の優先順位を設定します。
いつの間にか目的と手段が逆転し、「S/4HANA導入のためのS/4HANA導入」とならないようにプロジェクトを進める必要があります。これは誰もが分かっていることですが、そうならないように気を付けるだけでは実現できないことでもあるということは、心当たりのある方もいると思います。
プロジェクト方針、目的が実際のプロジェクトと乖離・形骸化しないために、ビッグピクチャーから逆算で計画をたて、その過程がステークホルダーから見えることにより、実現化のフェーズに入ってからも「今、なんのためにこの作業をしているのか」ということを見失いにくくします。

3.SAP S/4HANA導入プロジェクトに対する社内の合意形成
所属・役割など立場の異なるステークホルダーを巻き込んだビッグピクチャーやロードマップ作成の合意形成を行います。目先のプロジェクトや個別の業務プロセスに囚われず、未来志向・大きな視点でプロジェクト方針を立てることによって、会社全体として実現すべきビッグピクチャーに対して各ステークホルダーのコミットメントを獲得します。
相互理解を深めるとともに誰かに押し付けられたプロジェクト方針ではなく自分達が立てたプロジェクト方針だという意識を醸成し、得られる当事者意識はS/4HANA導入プロジェクトを成功に導く大きな要因となり、さらにはS/4HANAをエンジンとしたDXの実現にも大きく貢献します。

(3)SAP S/4HANAへの移行に向けたグランドデザインサービス導入事例

S/4HANAの導入以前のグランドデザインフェーズにて、基幹システムが利活用されたありたい未来のビッグピクチャーと実現に向けたロードマップを作成しています。(2021年12月現在プロジェクト進行中)

ロードマップでは、ビッグピクチャー実現の道筋に加え、予算化のインプットとなる費用感や課題と解決策の方向性についても取り扱っています。解決策の実現方法について、ビッグピクチャーを軸にS/4HANA導入プロジェクトの中で取り扱うべきか、稼働後の追加機能実装の中で取り扱うべきかに触れてプロジェクトスコープの検討材料にしています。
IT部門とビジネス部門によりグループワークを中心にビッグピクチャー作成セッションを1回あたり3時間、計4回行いました。課題の抽出から始まりS/4HANAの概要から解決方針の策定を行いました。

ビッグピクチャー作成セッションのアウトプットとして、身近な課題から会社レベルへ抽象化した「業務メリット文章」、SAPのさらなる利活用にむけた共通のスローガン「ステートメント」、「ステートメント」から個人にとってどのようなプラスの影響があるのかを表した「個人ストーリー」の3種類を作成しました。
課題発見・解決策検討のアウトプットとして、1つの「ステートメント」にまとめることで、所属、役割など立場の異なるステークホルダーを巻き込み相互理解を深めるとともに、自分達のプロジェクト方針だという意識の醸成に繋げています。また、ITプロジェクトから得られるメリット、メリットから個人がどのような姿になるかをアウトプットすることにより、セッションに参加していない方にも「ステートメント」に対して共感してもらえるように構成しています。

SAP S/4HANAグランドデザイン(構想策定)サービスは、DXの推進を後押しする基幹システムの導入を実現するために、ビッグピクチャーの作成から、業務整理・課題抽出・システム企画までをご支援します。
S/4HANA導入を始める前の準備として、どう進めていけばよいか相談したいなど、お気軽にお問い合わせください。

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